リサンキズマブ、クローン病患者への2つの第III相寛解導入療法試験において、高い臨床的寛解などを示す

リサンキズマブ、クローン病患者に対する2つの第III相寛解導入療法試験において、有意に高い臨床的寛解および内視鏡的改善を示す

 

●主要評価項目である12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善を達成したクローン病患者さんの割合は、いずれの試験においても、プラセボ群と比較してリサンキズマブの2つの用量(600 mgおよび1200 mg)群で有意に高い結果を達成1,2

●全体的な安全性に関する試験結果は、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルとおおむね一致しており、新たな安全性のリスクは認められず1-6

●インターロイキン-23(IL-23)阻害薬のリサンキズマブは、成人の中等症から重症のクローン病、その他複数の免疫関連疾患の治療薬として開発中1,2,7,8

●クローン病を含む炎症性腸疾患(IBD)を有する患者さんは全世界で350万人以上、その発症率は上昇中9

 

イリノイ州ノースシカゴ、202117日(米国時間)-アッヴィ(NYSE: ABBV)は、中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象とした2つの第III相寛解導入療法試験(ADVANCE試験およびMOTIVATE試験)において良好な結果が得られ、リサンキズマブの2つの用量(600 mgおよび1200 mg)群がいずれも、主要評価項目である12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善を達成したことを発表しました1,2。ADVANCE試験は、既存治療や生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さん1、MOTIVATE試験は、生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さんを対象とした試験です2

 

アッヴィのバイスチェアマン兼プレジデントであるマイケル・セヴェリーノ医学博士(M.D.)は次のように述べています。「クローン病は進行性の疾患であるため、症状だけでなく内視鏡的改善を達成できる治療選択肢を提供することが極めて重要です。現在、様々な治療選択肢があるにもかかわらず、依然として多くの患者さんが疾患のコントロールを実現していません。今回、良好な結果が得られたことから、IL-23を標的とした治療により、クローン病を速やかに改善させることが可能であることが明らかになりました。今後も、リサンキズマブが臨床的・内視鏡的な治療効果を向上させ、クローン病患者さんの負担軽減につながることを明らかにする研究を進めていきます」

 

両試験ともに、臨床的寛解はCDAI(クローン病活動指数)およびPRO-2(2項目からなる患者報告アウトカム)を用いて評価しました1,2。ADVANCE試験において、リサンキズマブ600 mg群および1200 mg群で、12週時にCDAIに基づく臨床的寛解を達成した患者さんの割合が有意に高い結果となりました(リサンキズマブ600 mg群45%、1200 mg群42%に対し、プラセボ群 25%、p<0.001)1。PRO-2に基づく臨床的寛解についても、同様の結果が得られました(リサンキズマブ600 mg群43%、1200 mg群41%に対し、プラセボ群 21%、p<0.001)1。また、12週時に内視鏡的改善を達成した割合も、リサンキズマブの2つの用量群はプラセボ群と比較して有意に高い結果でした(リサンキズマブ600 mg群40%、1200 mg群32%に対し、プラセボ群 12%、p<0.001)1

 

MOTIVATE試験において、12週時にCDAIに基づく臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、リサンキズマブ600 mg群で42%、1200 mg群で41%であったのに対し、プラセボ群では19%でした(p<0.001)2。また、PRO-2に基づく臨床的寛解を達成した割合も、リサンキズマブの2つの用量群はプラセボ群と比較して有意に高い結果でした(リサンキズマブ600 mg群35%、1200 mg群39%に対し、プラセボ群19%、p=0.001(600 mg群)、p<0.001(1200 mg群))2。さらに、内視鏡的改善を達成した割合は、リサンキズマブ600 mg群で29%、1200 mg群で34%であったのに対し、プラセボ群では11%でした(p<0.001)2

 

さらに、多重性を調整した重要な副次評価項目においても、有意な臨床的および内視鏡的な治療効果が示され、症状の改善は4週時という早期の段階で認められました1,2。両試験ともに治療4週間後のCDAIに基づく臨床的改善を達成した割合において、リサンキズマブの2つの用量群はプラセボ群と比較して有意に高い結果でした1,2。ADVANCE試験では、リサンキズマブ600 mg群41%、1200 mg群37%であったのに対し、プラセボ群では25%(p<0.001(600 mg群)、p=0.008(1200 mg群))1、MOTIVATE試験では、リサンキズマブ600 mg群36%、1200 mg群33%であったのに対し、プラセボ群では21%でした(p=0.002(600 mg)、p=0.012(1200 mg))2

 

カルガリー大学内科教授兼IBD部門長のリモ・パナチオーネ医学博士(M.D.)は次のように述べています。「早期に臨床的寛解と内視鏡的改善の双方を達成し患者さんを救うことは、クローン病治療における最大の目標です。リサンキズマブ群で有意に多くの患者さんが、投与開始後12週時に両評価項目を達成するとともに、4週時に症状の改善を認められたのは素晴らしいことです。これらの良好なデータは、クローン病に対するリサンキズマブの治療上の可能性をさらに評価することにつながると思います」

 

12週時の有効性の結果*

 


ADVANCE試験1 MOTIVATE試験2

 

 

リサンキズマブ600 mg群 ( n=336) リサンキズマブ1200 mg群 ( n=339) プラセボ群 ( n=175) リサンキズマブ600 mg群 ( n=191) リサンキズマブ1200 mg群 ( n=191) プラセボ群 ( n=187)
臨床的寛解(CDAI)a 45% 42% 25% 42% 41% 19%
臨床的寛解(PRO-2)b 43% 41% 21% 35% 39% 19%
内視鏡的
改善c
40% 32% 12% 29% 34% 11%

* 両試験において、主要評価項目は12週時の臨床的寛解(米国内ではCDAI、米国外ではPRO-2に基づく評価)および内視鏡的改善(米国内外で共通)。両試験ともに、上記のすべての評価項目でp≦0.001を達成。

a 臨床的寛解(CDAI)は、CDAIスコアが150未満の場合と定義。

b 臨床的寛解(PRO-2)は、1日の平均排便回数と1日の平均腹痛スコアに基づき評価。

c 内視鏡的改善は、中央審査委員の判定による簡易版クローン病内視鏡スコア(SES-CD)がベースラインに比べ50%超(病変が回腸に限局しているベースラインのSES-CDが4の患者さんではベースラインに比べ50%以上)減少した場合と定義。

 

両試験ともに、12週間の寛解導入療法期間におけるリサンキズマブの安全性プロファイルは、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルとおおむね一致しており1-6、新たな安全性のリスクは認められませんでした1-6

ADVANCE試験において、重篤な有害事象(SAE)が発現した患者さんの割合は、リサンキズマブ600 mg群で7.2%、1200 mg群で3.8%、プラセボ群では15.1%でした1。リサンキズマブ群で最も多く認められた有害事象(AE)は、頭痛、上咽頭炎および疲労でした1。重篤な感染症の発現率は、リサンキズマブ600 mg群で0.8%、1200 mg群で0.5%、プラセボ群では3.8%でした1。治験薬の投与中止に至ったAEの発現率は、リサンキズマブ600 mg群2.4%、1200 mg群で1.9%、プラセボ群では7.5%でした1。ADVANCE試験では、プラセボ群で死亡例が2例報告されました1。主要有害心血管イベント(MACE)やアナフィラキシー反応と判定、報告された事象はありませんでした1

 

MOTIVATE試験において、SAEが発現した患者さんの割合は、リサンキズマブ600 mg群で4.9%、1200 mg群で4.4%、プラセボ群では12.6%でした2。リサンキズマブ群で最も多く認められたAEは、頭痛、関節痛および上咽頭炎でした2。重篤な感染症の発現率は、リサンキズマブ600 mg群で0.5%、1200 mg群で1.0%、プラセボ群では2.4%でした2。治験薬の投与中止に至ったAEの発現率は、リサンキズマブ600 mg群で1.0%、1200 mg群で2.4%、プラセボ群では8.2%でした2。死亡例は、リサンキズマブ1200 mg群で1例報告されました。死亡原因は、試験開始後8日目に診断された肺扁平上皮がんであり、治験責任医師により治験薬と関連なしと判定されました2。MACEやアナフィラキシー反応と判定、報告された事象はありませんでした2

 

ADVANCE試験およびMOTIVATE試験の詳細な結果は、今後、学会や査読誌で公表する予定です。クローン病に対するリサンキズマブの使用は承認されておらず、その安全性および有効性も規制当局による評価はされていません。現在、クローン病に対する維持療法試験が進行中であり、完了次第、これらの寛解導入療法試験結果とともに、規制当局に提出する予定です。

 

リサンキズマブは、ベーリンガーインゲルハイムとアッヴィの業務提携の一環で、アッヴィが世界的に開発と販売を主導しています。

 

クローン病について

 

クローン病は、胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や、腹痛、直腸出血をきたす慢性、全身性の疾患です9-11。進行性の疾患であり、時間経過とともに悪化します10,11。さらにクローン病の徴候・症状は予測できないため、患者さんにとって身体面だけでなく精神面、経済面にも大きな負担となることもあります12

 

ADVANCE試験およびMOTIVATE試験について1,2,13,14

ADVANCE試験およびMOTIVATE試験は中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象に、リサンキズマブの有効性と安全性を評価するために設計された第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、寛解導入療法試験です。この2つの第III相寛解導入療法試験の目的は、リサンキズマブの2つの用量(600 mgおよび1200 mg)の有効性と安全性をプラセボと比較し、評価することです。ADVANCE試験は、様々な背景の患者さん(既存治療や生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さん)からなる集団を対象とし、MOTIVATE試験は、生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さんを対象としました。

 

両試験ともに、米国内と米国外でわずかに異なる主要および副次評価項目を設定しました。主要評価項目は、12週時の臨床的寛解(米国内ではCDAIを用い、CDAIスコア150未満を寛解と定義しました。米国外ではPRO-2を用い、1日の排便回数と腹痛スコアにより評価しました)、および、内視鏡的改善(米国内外で共通)でした。内視鏡的改善は、中央審査委員の判定による簡易版クローン病内視鏡スコア(SES-CD)がベースラインに比べ50%超(病変が回腸に限局しているベースラインのSES-CDが4の患者さんではベースラインに比べ50%以上)減少した場合と定義しました。

 

多重性を調整した重要な副次評価項目として、4週時のCDAIに基づく臨床的改善(CDAIスコアがベースラインに比べ100ポイント以上減少(CDAI100))などを評価しました。詳細は、www.clinicaltrials.gov(ADVANCE試験:NCT03105128、MOTIVATE試験:NCT03104413)をご覧ください。

 

リサンキズマブについて

リサンキズマブは、インターロイキン-23(IL-23)のp19サブユニットに結合することによりIL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬です15,16。炎症プロセスに関与するサイトカインであるIL-23は、クローン病を含む多くの慢性免疫関連疾患に関連すると考えられています15,16。2019年4月、リサンキズマブは全身療法または光線療法の候補となる、中等症から重症の成人尋常性乾癬の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)より承認されました。リサンキズマブの用量は150 mg(75 mg製剤を2本投与)で、0週および4週時の投与後、12週毎に皮下注射で投与します。また、リサンキズマブは、2019年4月にEUにおいても承認されました。クローン病、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)を対象とするリサンキズマブの第III相試験が進行中です7,8,13,14。リサンキズマブのクローン病に対する規制当局の承認はされておらず、その安全性および有効性は評価されていません。

 

米国におけるリサンキズマブについて16

リサンキズマブは、全身療法または光線療法が対象となる中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者さんの治療を適応としています。

 

 

重要な安全性情報16

 

感染症

本剤は感染症のリスクを増大させる可能性がある。臨床的に重大な活動性の感染症を有する患者に対しては、回復するか、十分な治療が行われるまで、本剤の投与を開始しないこと。

 

慢性感染症を発症している患者または回帰感染の既往歴がある患者では、本剤の処方に先立って、リスクとベネフィットを検討すること。患者に対しては、臨床的に重大な感染症の徴候・症状があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう指導すること。臨床的に重大な感染症があらわれた場合または標準治療で効果が得られない場合には、患者の状態を十分に観察し、回復するまで本剤の投与を中止すること。

 

本剤投与前の結核検査

本剤の投与開始に先立って、結核感染の有無を確認し、潜在性または活動性結核があり、十分な治療経過を確認できない患者については、治療を考慮すること。本剤投与中および投与後は、活動性結核の徴候および症状の有無を観察すること。活動性結核を有する患者に本剤を投与しないこと。

 

予防接種

本剤の投与開始に先立って、最新の予防接種ガイドラインに基づき、、年齢に応じたすべての適切な予防接種の実施を検討すること。本剤を投与されている患者においては生ワクチンの使用を避けること。

 

副作用

本剤投与に伴って高頻度(1%以上)に報告された副作用は、上気道感染、頭痛、疲労、注射部位反応、白癬感染などであった。

 

上記は、すべての安全性情報を完全に要約したものではありません。

処方薬の副作用をFDAに報告することが奨励されています。http://www.fda.gov/medwatch をご覧いただくか、1-800-FDA-1088にお電話ください。

 

薬剤の支払いが難しい場合は、アッヴィがお手伝いできるかもしれません。詳細については、AbbVie.com/myAbbVieAssist をご参照ください。

 

こちらから、詳細な処方情報および服薬ガイドについてご参照ください。

 

世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。

 

消化器領域におけるアッヴィについて

潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)の領域を大きく発展させるため、アッヴィは強固な臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応を通して、IBDによる患者さんの負担をなくし、患者さんの生活を長期にわたって改善していくことを目指しています。消化管領域におけるアッヴィについて、詳細はこちらをご覧ください。

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvieFacebookLinkedInInstagramでも情報を公開しています。