J.D. パワー 2020年米国個人資産運用<フルサービス型>顧客満足度調査℠

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. Power(本社:米国ミシガン州トロイ)は、現地時間3月26日に、J.D. Power 2020 U.S. Full-Service Investor Satisfaction Study℠ (2020年米国個人資産運用<フルサービス型>顧客満足度調査℠)の結果を発表した。

課題:不安定な市場における顧客満足度維持
フルサービス型の資産運用会社とその顧客は、強い関係を保持しながらも、新型コロナウイルスの影響で大暴落する市場への突入を余儀なくされている。本調査によると、フルサービス企業に対する投資家満足度はS&P500指数のパフォーマンスに合わせて過去一年間上昇し、史上最高の水準に達した。ただし、ここ数週間にみられたような極端に不安定な市場の変動は、歴史的に投資家の顧客満足度を低下させてきた。

J.D. パワー ウェルス・インテリジェンス担当シニア・ディレクター、マイク・フォイは「資産運用会社に対する顧客満足度スコアは高まっているが、スコアの上昇の背景にはこれまでの強気相場もある。コロナウイルスの影響で市場パフォーマンスが大きく変化したことは明らかである。当社の過去の調査では、顧客との高い信頼関係を構築したブランドは、困難な時期を通じてより高いロイヤルティを維持できるだけでなく、投資パフォーマンスが低下しても顧客が投資額を減少させる可能性が大幅に低くなることがわかっている。」と述べている。

2020年調査の主なポイントは以下の通り:

アドバイザーは、記録的な高い投資家満足度を得た中市場の大暴落局面に突入
今年のフルサービス型資産運用会社に対する全体的な投資家満足度スコアは850 ポイント(1,000ポイント満点)で、昨年から+15ポイント増加した。これは本調査の18年の歴史の中で過去最高の記録である。増加の最大かつ唯一の要因は投資パフォーマンスに対する満足度の上昇である。

デジタルコンタクトがこれまで以上に重要
ファイナンシャル・アドバイザーが顧客との接点においてデジタルチャネルを使用することは、投資額の増加と直接相関することがわかった。実際に、タッチポイントとして、電子メール、テキスト、オンライン、ビデオなどの4つ以上のデジタルチャネルを頻繁に使用するアドバイザーは、デジタルチャネルを使用しないアドバイザーと比較して、クライアントからの投資額が増加する可能性が50%以上高くなる。

信頼感の醸成がより重要に
信頼度の高いブランドは、必然的に生じてしまう問題や困難な市場局面に直面しても、より高い満足度、より高いロイヤルティ、より多くの顧客紹介などを得ることがわかっている。ブランドの信頼度を高める主な要因は、誤りが生じた際に責任を持って対応すること、効率的に解決すること、有用なガイダンスを提供すること、サービスに対する顧客の期待を満たすこと、そして顧客のニーズを最優先することである。

ESG*1が本格化
企業の社会的責任への取組み度合いに関する設問において、企業を9または10で評価した投資家のうち、4分の3以上(76%)がその企業を友人や家族に「間違いなく」推奨すると回答した。それに対し、6点以下の評価をした投資家のうち、企業を友人や家族に「間違いなく」推奨すると回答したのは32%にとどまった。

ミレニアル世代*2の女性顧客、女性アドバイザーを求める傾向
ミレニアル世代の女性は、上の世代の女性投資家と比べて、2.5倍近く男性アドバイザーより女性アドバイザーとの取引をすることが多いということがわかった。これは、これまでの女性投資家と比べ、女性アドバイザーを強く求めていることを示しているが、全ファイナンシャル・アドバイザーのうち女性アドバイザーは15%~20%のみである。増大する女性アドバイザーに対する顧客ニーズを満たすために、より多くの女性アドバイザーを業界に受け入れることの重要性を示唆している。またこれにより、女性がアドバイザーとして活躍できる組織として知られる企業は、将来的に大きな競争上の優位性を持つことになると考えられる。

*1: 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの
*2: J.D.パワーでは、1946-1964年に生まれた人をブーマー世代、1965-1976年に生まれた人をGen X世代、1977-1994年に生まれた人をGen Y世代、1995-2004年に生まれた人をGen Z世代と定義している。Gen Y世代の中で、特に1982-1994年に生まれた人をミレニアル世代と定義している。

顧客満足度ランキング
第1位:RBC (873ポイント)
第2位:Fidelity (フィデリティ) (865ポイント)
第3位:Edward Jones(エドワード・ジョーンズ) (860ポイント)

《J.D. パワー 2020米国個人資産運用<フルサービス型>顧客満足度調査℠概要》

年に1回フルサービス型の個人資産運用に対する満足度を聴取し明らかにする調査。今回で18回目の実施となる。
■実施期間:2019年11月~2020年1月 ■調査方法:インターネット調査
■調査対象:ファイナンシャル・アドバイザーと投資決定の一部または全部を行う投資家
■調査回答者数:4,532人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を
基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影
響度が大きい順に、「ファイナンシャル・アドバイザー(営業担当者)」、「口座情報」、「投資パフォーマンス」、「顧客対応(オンライン/固定・携帯電話チャネル)」、「商品サービス」、「手数料」、「情報リソース」、「問題解決」となっている。

*本報道資料は、現地時間3月26日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/resource/us-full-service-investor-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D.パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。1968年に設立され、企業の顧客満足度改善やパフォーマンス向上のソリューション提供のため、現在、北米、南米、アジアパシフィック、ヨーロッパでビジネスを展開しています。